外国人材

ベジエイト(株)は宮崎県都城市を拠点にした農業生産法人で、2012年に設立されました。農作物の生産、加工、集荷、販売が主事業で、特に甘藷やゴボウ、大根、米を取り扱っています。自社農場だけでなくコントラクター(農作業請負)で地域生産者のサポートも行っています。
ここ高城選果場はキュアリング施設や貯蔵庫も完備し、年間3,000トン以上の甘藷を出荷しています。
また品種改良したサツマイモ「紅はるか」を専用貯蔵庫で60日間寝かせて熟成した甘くてしっとりの冷凍焼き芋も人気で、工場併設の直売所や通販で販売しています。
べジエイトは農業の持つ無限の価値を最大限に引き出し、地域農業の発展に寄与する「総合農社」を目指しています。
以前はマッチングアプリを使った求人もしていましたが、長期的な人材確保と育成にも取り組みたいと考えていたところ、宮崎県の「農業人材開発プロジェクト」を知り、受け入れを希望しました。
ベトナムでの研修を終え、2024年2月に宮崎に来県した技能実習生13名のうち9名が当社で実習しています。
普段は圃場での露地栽培の作業が中心で、甘藷、大根、玉ねぎ、ごぼう、水稲など様々な作物を取り扱っています。また選果場で収穫物の選別や洗浄などの作業もあるので、天気の悪い日でも屋内の作業があります。
作業内容は実習生の皆さんの特性を見ながら割り当てています。事前に現地で農業や日本語を学んできているので習得が早いですね。
特に農大卒の実習生は知識も豊富なので一連の作業に携わってもらえるといいなと思っています。
ベトナムで半年間日本語を学んだあと千葉で2ヶ月研修を受けて来県したので簡単な聞き取りは出来ていました。
その後、社内で日本語教育プログラムを実施したり、コミュニケーションを密にすることで実習生の心や体調の変化なども気づけるよう配慮しています。
また、大学の「宮崎クラス」で宮崎の歴史や文化、方言などの授業を受けていたので、宮崎に対するワクワク感を持って来県してくれたのも良かったですね。
住居は都城市内の県営住宅に住んでいます。県が公営住宅の空き部屋を外国人労働者向けに活用する取り組みしていることからスムーズに入居できました。3DKに3人でルームシェアし、家賃も安く抑えられるので実習生も助かっています。自治会の方々も快く迎え入れてくだり、地区の清掃や餅つき、グランドゴルフにも参加してくれていて、実習生が地域になじんでいるのでとても安心しています。
2024年2月からベジエイト(株)で技能実習を開始している9名のうち、ズンさんとアインさんにお話しをお伺いしました。
今回の1期生9名は農業技術研修や日本語教育を事前にしっかり行ってくださっていたので、とてもスムーズに現場に入れたと思います。
宮崎県とベトナム国立農業大学が主体となって農業人材の開発に取り組んでいる事業であり、監理団体が技能実習生の入国手続きや事前研修なども手厚くサポートしてくれるので安心して活用できる仕組みですね。来夏にも新たに3名の受け入れを予定しているところです。
ベジエイト(株)で習得したことを帰国後の就農に生かし、母国の農業の発展に寄与してもらえると嬉しいですね。
そして、いつの日か、べジエイト(株)とベトナムとの連携農場が誕生したら素敵ですね。